介護職が働ける職場はさまざまで、ショートステイと呼ばれる短期入所生活介護系の施設もその一つです。利用者は、数日から1週間程度の間、介護老人福祉施設などの施設に宿泊し、入浴や食事などの日常生活上の支援や機能訓練のサービスなどを受けることができます。

在宅介護中心の場合、家族に負担がかかりがちであったり、一時的に在宅介護が難しくなるケースがあります。その際に、利用されることが多い施設であり、介護者の身体的、精神的な負担を軽減することも可能です。

この施設は、特養の一部の部屋をショートステイ用として開放している併設型とショートステイ専用の単独型があります。多くの株式会社などが運営しているショートステイは、ほとんどが単独型です。

どちらにも共通するのは、1泊からでも利用できるため、短いスパンで利用者が入れ替わることです。一人の利用者をじっくりサポートするというよりは、さまざまな利用者と関わることになるため、いろいろな事例にあたり、経験値を磨くこともできる職場になります。

実際のケアは、サービス利用前に得られる家族情報や成育歴、持病などを含む利用者の情報を収集し、利用者が滞在中に適切なサービスが提供できるように心がけます。職員間での情報共有も重要です。

利用者は、短い期間、知らない環境で過ごすため緊張し、不安になることもあります。介護職は、たとえ短期間であっても、利用者が安全、そして快適に過ごせるように、家庭での生活様式や本人の要望などを積極的に受け入れることもポイントになります。仕事は事業所ごとに異なる交替制となり、要介護度の進行を防ぐためにも家族とよく相談し、密接に連絡を取ることが必要です。